2時間ドラマの車をまとめるブログ

1980〜2000年代2時間ドラマ(主に火サス、土ワイ)に登場する劇用車(破壊・非破壊問わず)を特定してまとめているブログです。車知識が偏ってる為間違ってたら指摘ください。

劇用車から見るテレビドラマ⑰「西村京太郎トラベルミステリー32」

こんにちわ。今回は前回に引き続き「西村京太郎トラベルミステリー32、伊豆誘拐行」(1998)をお届けいたします。

テレビドラマにおいて誘拐物に車は付きもの。今回も多数の車両が登場します。

以下ネタバレ注意

人気女優が誘拐された。捜査に当たった十津川班は身代金受け私に万全の態勢をとるも、犯人側にまんまと奪われてしまう。

犯人側から彼女のマンションへ行けと指示を受けた十津川班は、部屋を見て唖然とする。そこには「伊豆長岡へ行け。青い蛇」のスプレー文字。

事務所によれば以前、彼女主演のドラマの撮影をここでしたらしく、事件とは関係ないと思われていたが…?

誘拐団、青い蛇が何故誘拐を行うのか。何が正しいのか考えさせられる作品。

テレ朝版では唯一、殺人事件が一切起こらない(回想除く)作品です。

それでは車種紹介。

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冒頭、女優を送るマネージャーの車。

暗く見にくいですが9代目U13ブルーバード後期でしょうか。

U13系はハードトップはエレガントデザインのARX、セダンはスポーティのSSSとエコノミーのEEX、後に追加されたビジネスとモデル分けがされていましたが、この真ん中に赤いラインが入るのはARXでしょうか。
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連絡の取れないことに疑問を抱いたマネージャーが彼女のマンションにやってきます。

彼女の愛車はポルシェ911。前回、ベンツと言えばW126という話をしましたが、ポルシェと言えばこの911。1964年から製造されているポルシェのフラッグシップともいえるモデルです。ブランドは911という名前で一貫していますが、モデルチェンジごとに細かく型名は変わっており、この型は89年にデビューした964型でしょうか。

そして、事務所に身代金受け渡しの電話がかかる。身代金はマネージャーの運転でポルシェによって運ばれることになった。

十津川班は細心の注意を図りながら追跡を行う。
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ポルシェを追い、埠頭に向かう覆面車。

今回の覆面車はS150系クラウンセダン。90年代~10年代の2時間ドラマ末期を支えた名車が遂に登場です。朝日版では初登場かな?

以降主役交代後も様々な個体が登場していくことになります。
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犯人からの指示を受け待機していると、人質を乗せた車が現れる。

こちらも高級車、ジャガーXJ-Sです。

91年にマイナーチェンジしたXJSかな?とも思うんですが、肝心のリアを見忘れたのでどーも…。
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ポルシェを追うもう1台の覆面車。お馴染みY31セドリックです。

こちらは以前(劇用車から見るテレビドラマ⑭「十津川警部シリーズ5」 - 寺鉄さんが好き勝手語るブログ (hatenablog.com)劇用車から見るテレビドラマ⑧「西村京太郎トラベルミステリー24」 - 寺鉄さんが好き勝手語るブログ (hatenablog.com))紹介したのと同じ44-61の個体ですね。結構使ってたんだなぁと。

犯人の指示でホテルの駐車場に入るポルシェとセドリック。

しかし犯人に催涙弾を投げ込まれ、身代金を奪われてしまう。

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これも一応破壊になるのかなぁ…?

ここでセドリックのテールが写りますがグレードは…見にくい。

身代金を奪われたとの報告を受けた十津川たちの乗るクラウンも、ジャガーを止めにかかります。
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今度はクラウンのテール。ロイヤルサルーンですね。

ジャガーに乗っていたのは人質…のそっくりさん。犯人グループに金で雇われただけでした。そして、犯人からの指示で伊豆へ行くよう命令された十津川達は伊豆へ飛ぶ。
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伊豆で借りたレンタカー?として登場したのはトヨタキャバリエ

元々は1995年にシボレー社で発売した同名車を、日本仕様にした上で翌年、トヨタから発売したもの。その背景には当時、日本製自動車の大量輸出による日米貿易摩擦の緩和という状況がありました。

しかし、日本車に慣れたユーザーからは、中々受け入れられなかったようです。

東京に戻った十津川班は、容疑者グループとしてあるイタリアンレストランを張り込む。

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デカデカと出るセドリックロゴが良いですね。エンブレム隠しなどがある昨今ではなかなか見られない光景です。

亀井が揺さぶりをかけるなどするものの、中々ボロを出さない。

そんな中、次のターゲットの存在を突き止めた十津川班。すぐに張り込むが…。
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妨害を受け、やすやすと誘拐を許してしまう。

すぐに追跡を始める十津川班。
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ここで登場したのは8代目E110カローラセダンと5代目いすゞエルフモデルのキャンピングカー。十津川班は、人質の移送にはキャンピングカーを使っていたのではないかと考えていましたが、その推理が当たっていたことに。
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追い詰めた十津川班。しかし犯人グループは何も言わない。

ここで覆面車が増えてますね。また後で解説しましょう。

翌朝、標的の家に銀行の車(E100Gカローラワゴン)がやって来る。

遂に身代金受け渡しが始まると踏んだ十津川班。
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人質の父親が愛車で出かける。

ベンツCクラスC220。95~96年式です。

ベンツとカローラはともに首都高速に乗り込む。
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ベンツを追ったのは3台目の覆面車。

11代目T210型コロナプレミオ前期です。こちらも当時の現行型ですね。

しかしただひたすら高速を走るだけで身代金受け渡しは表式上は行われずに終わる。f:id:TeraTore:20231029234653p:imagef:id:TeraTore:20231029234728p:image

ラストは人質が発見されるシーン。このシーンだけ妙に記憶があります。

世田谷線も置き換えられる寸前の頃ですね。

今回はここまで。トラベルミステリーも後1本です。