こんにちわ。
今回は前回に引き続き、先にTBS渡瀬版「十津川警部シリーズ」15作目「尾道・倉敷殺人ルート」をご紹介します。
この回、再放送の多いTBS版の中では再放送が少ない回の一つなんですよね。
この回に限らず12~16作目あたりの作品は中々再放送に恵まれない傾向にあります。
今回ようやくその回を見ることができましたので、そのままこの回の劇用車についてもご紹介していきたいと思います。
以降ネタバレ注意
あらすじ
捜査一課に泊まり込む十津川はある夢を見る。それは、退職した元先輩刑事船木がバスで滅多撃ちにあい、バスから突き落とされる光景という悪夢だった。倉敷尾道2泊3日のバスツアーに参加することになった船木夫婦を見送る十津川。そこには、このツアーを勧めた本人である、捜査一課所属の息子一郎の姿もあった。
翌日、バスと連絡が取れなくなり大騒ぎになる。身代金として何故か宝石を要求された十津川班は指示に従い行動するも、犯人には逃げおおせられてしまう。
岡山に合同捜査本部が置かれる中、バスが倉敷にやってくるという知らせを受ける。しかし不思議なことに、バスの乗員乗客は、バスジャックはおろか、事件に巻き込まれていることさえ知らない様子だった。
謎の狂言バスジャック事件。その事件を捜査する中で、一郎は究極の選択を迫られることとなる…。
西村作品では珍しく、バスジャックを扱った作品です。この事件で十津川班に臨時加入する船木一郎刑事を演じたのは西村和彦氏。関西ではよく見かける方ですね。
バスジャックや誘拐となると、劇用車の出番が多くなるのはドラマのお約束?
ということで早速見ていきましょう。
バスジャック事件ということで、ある意味主人公とも言えるバスです。
序盤、ツアーの見送りのため十津川が本庁から利用したコンフォートタクシー。
翌朝、船木刑事がツアーの開催元へ行く際に使ったタクシー。遠目ですがどっかの元刑事が乗ってそうなタクシーですねぇ…(まぁ流石に局も制作も違うのでないでしょうけど)
いよいよ今回のメイン覆面のご紹介。8代目X100系トヨタマークⅡですね。
もう1台いるのですが後でご紹介します
本来身代金代わりのダイヤ受け取りに使おうとしていた車(覆面車?)しかし犯人によって工作が見破られてしまい犯人の指示で降りることに。
後ろ姿のみですが、8代目U12型ブルーバードですかね。
代わりに使われたのはお馴染みセドリックタクシー
船木刑事がすぐ来たタクシーで後を追います。これまたS130クラウンセダン後期型。
犯人の指示で乗らされたレンタカー。赤の小型車とありましたが車種はB12型サニー。
ナンバープレートがトランク真下にある前期型になります。日産の最小排気量クラスを担う主力車種で、高度成長期からバブルを経て2000年代前期まで活躍。トヨタカローラとの販売戦争はCS戦争とも呼ばれるほど、日本の小型車界を折檻した車種でした。しかし、このドラマ放映時、B12は後期型にモデルチェンジ済。どころか、その後継であるB13/14型も出ていました。
勘のいい方にはお察しだと思いますが次に行きましょう。
船木刑事も合流し、東名へ向かいます
ここで2台目のご紹介。8代目E110型トヨタカローラ。バブル崩壊を受け、先代との設計を継承しつつ、コストダウンを図ったグループです。
さて、東名から名神、中国道と延々走らされてきた十津川班。しかしサービスエリアで車ごとダイヤを奪われてしまい、船木刑事が後を追います。
先述の通り、カローラとサニーは双璧を成すライバル車同士だったので、ある意味宿命の対決ですね
追跡中、逃走車の信号無視に呆気に取られた次の瞬間、RV車が飛び出してきて間一髪回避。
しかし逃走車を見失ってしまいます。
このRV車は後で出てきますのでその時にご紹介
翌朝、岡山県警に合同捜査本部が設置されます。セドですかね(本物かな?)
発足して状況整理や推理が行われる中、なんとバスが倉敷にやってくるとの連絡が入ります。
何事もなく現れたバス。乗員乗客は無事…というより、事件に巻き込まれたことすら知らない様子でした。十津川達は疑問に思います。
しかし、ツアー客の中から1組いないことが判明。更に、尾道で逃走車らしき赤い小型車が川に転落しているとの情報を受け、十津川達は尾道の現場へ。
見つかったのは正にその小型車。車内から発見されたのはいなくなっていたという乗客でした。わざわざ前期型が用意されていたのはこういうこと。劇用車界のお約束ですね。ドラマ放映時から考えて10数年落ちと言ったところでしょうか。妥当ですかね
この乗客、捜査によりかつて大規模的な詐欺を働いた夫婦だと判明。しかし証拠不十分により、警察は逮捕できずにいました。
何はともあれ誘拐事件は無事解決。ツアーは事件のため中止となり、バスは乗客を乗せ東京へ戻ることに。
そのバスを追う緑のRV…先ほどから出ていた緑のRVは初代トヨタRAV4前期型。
トヨタがコンパクトサイズのSUVとして送り出した車種でしたが、北米市場の要求により、現在は3ナンバーサイズのSUVとなっているシリーズ。CMキャラクターにかのキムタクを採用したところ、RVに興味のない女性層にも売れたんだとか(CMの効果凄い…)
さて、ツアー客の中でただ1人、東京に戻らなかった乗客がいました。その客は翌朝、尾道で水死体となって発見されます。
聞き込みによれば、現場付近にいた漁師が、言い合う人間と、白い車を目撃していました。
車は倉敷で乗り捨てられているのが発見されます。ほとんど後ろ姿しか写りませんが、特徴的なテールから、6代目T190型カリーナかなと。
今回はここまで。次回からは再びトラベルミステリーシリーズに戻りますが、また渡瀬版もいくつか仕込んでおきます。