2時間ドラマの車をまとめるブログ

1980〜2000年代2時間ドラマ(主に火サス、土ワイ)に登場する劇用車(破壊・非破壊問わず)を特定してまとめているブログです。車知識が偏ってる為間違ってたら指摘ください。

劇用車から見るテレビドラマ⑨「西村京太郎トラベルミステリー26」

こんにちわ

今回も前回に引き続き、トラベルミステリーシリーズの劇用車をご紹介。

今回は26回「特急おおぞら殺人事件」(1994)です。

この26作目ではサイレントながら茂賢治氏演ずる日下刑事が新たに登場(日下刑事自体は過去に第1作と23作で登場済)し、高橋版中期までレギュラー刑事として活躍しました。更にゲストも、この頃はこんな役が多かったあの方が登場。それなりに豪華な回です。尚今回は車紹介の都合上、ほぼ全編ネタバレになります。

予めご了承ください。

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劇用車から見るテレビドラマ⑧「西村京太郎トラベルミステリー24」

こんにちわ。

前回に引き続き、今回も三橋達也時代のトラベルミステリーシリーズの劇用車をご紹介します。今回は24作目「山手線五.八キロの証言」(1993)

現在は中々地上波での再放送の行われない三橋十津川ですがこの回だけは地上波で一度再放送されたのを見ており、眼鏡をかけてないカメさんやキャストも役柄も全然違う十津川警部に「?」となったものです。

また、このシリーズでは唯一都心を主とした(但し最終的には地方へ飛ぶ)作品であることや、カーアクションが豊富なのも特徴。見逃せないポイントです。

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劇用車から見るテレビドラマ⑦「西村京太郎トラベルミステリー21」

こんにちわ。最近は暑い日が続いております。

クーラーが欠かせませんね(汗)

さて、トラベルミステリーシリーズの資料が一通り集まったので今回から連続して上げていきます。

今回ご紹介するのは21作目、「上信越ゆけむり殺人ルート」(1992)です。

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劇用車から見るテレビドラマ⑥「十津川警部シリーズ⑪南伊豆高原殺人事件」

ご無沙汰しております。

色々ありまして中々ブログが書けませんでしたが生きております。

さて、このシリーズでは今までテレビ朝日版の十津川警部シリーズの劇用車を紹介してきましたが、今回は打って変わって、TBS版十津川警部シリーズの劇用車についてご紹介していきます。まずはTBS版について少しご紹介。

西村京太郎サスペンス 十津川警部シリーズ』は、1992年から2015までTBS系月曜2時間ドラマ枠で全54回放送された長寿番組。主演は渡瀬恒彦氏、古くはチンピラだのクーデター企てる自衛官だの映画での悪役側としてのイメージが強い方でしたが、1990年台にはテレビドラマの主人公を演じることが増え、本シリーズはテレビ朝日系「タクシードライバーの推理日誌」シリーズと並んで渡瀬氏のライフワークともいえる作品でした。

相方となる亀井刑事は伊東四朗氏。1960~70年代にはてんぷくトリオの一人としてお茶の間を沸かせ、70年代後半からは俳優業も開始、1983年にはNHK連続テレビ小説おしん」で主人公の父親役に抜擢。このドラマでは渡瀬氏も出演。こちらは主人公の初恋の人と、妙なところで両氏に接点がありました。そして1992年。両者このドラマシリーズで再び顔を合わせることになります。

テレビ朝日版との明確な違いはその作風。TBS版は原作の流れを忠実に再現しつつも、ハードでシリアスな展開なのが特徴でした。

何しろシリーズ序盤は十津川は奥さんいるのに事件関係者の女と関係作りまくるしシリーズ中盤になってくるとラストは事件関係者が撃たれて十津川が看取るというビターエンドの連続でした。

そんなこのシリーズですが、テレ朝版と同じく、劇用車はメーカー固定などはなく、様々なメーカーの車が駆り出されていました。覆面車では初期はY31セドリックを使っていたりもしましたが、ほとんどはクラウンやカローラ、マークⅡ、ビスタなどお馴染みトヨタ車という感じでした。しかしテレビシリーズ11作目の今作は、劇用車マニア界でもたまに語られるほどの異色回でした。

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劇用車から見るテレビドラマ⑤「西村京太郎トラベルミステリー19」

こんばんわ。

先日、久々にブログを開いたら、書いたはずの投稿が消えており、数時間分の努力が無駄になったと放心状態になりました・・・。

という感じで書き足したのが前回のものになります。

今回はそんな前回の次作「L特急踊り子殺人事件」。車の登場シーンは今回少なめです。

あらすじ

1990年12/15,11:40、東京発、下田・修善寺L特急踊り子7号の車内に急病人がいると東京駅の中央指令室に電話がかかってくる。どちらの踊り子かわからない指令室は、両方の踊り子を止めて車内を捜索する。すると、下田行の車内で久木クレジット社長、久木庸三の刺殺体が発見される。被害者が東京の人間だった為、捜査に乗り出す十津川班。

調べによると社長の甥で、その会社の副社長が、婚約者を連れ同じ日の踊り子7号に乗っていたという。しかし、彼は修善寺行に乗っていたため、下田行に乗った社長を殺すことはできないと証言する。亀井刑事は動機が最も強い人物として、副社長に疑いの目を向けるが・・・。

もはや死語となった「L特急」というワードと、この十津川シリーズとは切っても切れない特急「踊り子」を巡る物語。

冒頭、伊東駅で発見された遺体の検分の為向かう静岡県警のパトカー。

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遠くて特定が厳しいですが前の白パトは日産C210スカイラインHT?しかしグリルがどことなくセド/グロ系のような気も・・・。

後ろの奴はもっと潰れてて見にくいですがこちらもスカイラインか?f:id:TeraTore:20230509205233j:image

修善寺の街並みをクラウンタクシーが駆けていきます。
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静岡県警のパトカーからもう一台。

マークも見えずテールだけで果たしてわかるもんなんでしょうか
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亀井・西本両刑事とキーパーソンである旅館の女将が乗った修善寺~下田のバス

バスは専門外ですが、調べるといすゞCJM500が一番近いかと。

神奈川中央交通からの移籍車で、元のデザインを活かして東海バス仕様に改められています。


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東京での捜査車両はこの2台のみ。

白パトはこの頃の主力トヨタX80マークⅡ。劇用車としては恐らく初登場です(パトカー仕様は)

覆面は3話連続の登場となるローレル。このシーン以外にも頭だけ出ているシーンがあります。
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アリバイ工作の為疾走させられるクラウンタクシー
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終盤にちらっと登場したのは86年式トヨタ71系チェイサー アバンテ

フロントグリルのマークとフォグランプ一体型のヘッドライトが目印です。

アバンテはスペイン語で「前へ」という意味だそうです。

ナンバーからしてレンタカーでしょうか。

今回はここまでです。ご指摘ありましたらコメントまで。

劇用車から見るテレビドラマ④「西村京太郎トラベルミステリー18」

4/17に出した記事を加筆修正の上で再投稿しています。

こんばんわ

今回も前回に引き続きトラベルミステリーシリーズ「オホーツク殺人ルート」からご紹介。

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原作本(別のと合作の奴)

網走刑務所に収監中の囚人の証言を取りに、はるばる北海道までやって来た亀井と西本両刑事は、これからバイトに向かうという女子大生2人と出会う。1週間後、北条刑事の友人が、姉が失踪したと警視庁に駆け込んでくる。そしてその姉は、伊豆下田沖で遺体となって発見された…。事件捜査の最中、十津川班の元へ当のバイトの女子大生の1人が駆け込んでくる。なんともう1人が行方不明だというのだ。そしてその女子大生はサロマ湖畔で遺体となって発見される…

一見何の関係もないように見えた2つの殺人事件は、あるシナリオライターの存在によって結びついていき…?

先日引退したキハ183系の走行シーンと、夏の北海道の雄大な風景が目を引く今回の作品。

伊豆、東京、北海道と舞台が変わるため、様々な車両が登場するのも特徴です。

序盤、伊豆の遺体発見現場へ向かう伊東署のパトカー達。

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メイン覆面車として登場したのはR32スカイライン、当時最新鋭の現行車です。

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伊東署の玄関カット。大体この手のパトカーは本物を使うことが多いので多分この2台も本物でしょう。

左のいかにも年代物な車はトヨタX40型マークⅡ。設計当時のアメリカ車のデザインに影響を受け採用された単眼2灯のシンプルなスタイルから「ブタ目」の愛称を持ち、実際に警視庁始め各地の白黒パトカーに導入されました。ドラマ放映時(1990年)からすると7~10年落ちと言ったところでしょうか。

一方で右の車。バンパーだけ見るとセドリック系にも見えますがグリルが合致するものが見つかりません。恐らく430かY30か・・・

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中盤、東京側の捜査でようやく登場した警視庁の覆面車はC33ローレル前期。前回に引き続いての登場になります。このローレルは89年にフルモデルチェンジして誕生したモデルであり、当時現行どころかバリバリの新車。

更にこのローレル、当時放映されていた「はぐれ刑事純情派」にも登場していたんです(ナンバーも同じ36-88)

思えば同じ朝日×東映なのでありえない話でもないのですが…。因みに先ほど登場したR32も劇用車として登場しています。

 

パトカー以外ですとキーになるのが、冒頭登場した女子大生2人に渡された車。この車の存在が、トリックの一つとなりますがそれはまた別のお話。

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原作で「白いソアラ」と言及されていた為、こちらも原作同様白のソアラが登場。

Z20型ソアラ。当時の現行型です。かのF31レパードとバチバチにやりあってたバブル期の名車ですね。

その他には…

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伊豆の警察へ行く地元のクラウンタクシー
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事件の遠因となった交通事故の当該車として430セド/グロ?
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そしてラストシーンのパトカー最前列。C210スカイラインですかね。

10年ほど前は同じ朝日放送で後期型が大暴れしてましたがこちらは丸目の前期型。

実際機動隊員からの評判は良かったそうな。

と、今回は以上になります。ご指摘ありましたらコメントまでお申し付けくださいませ。

それでは

 

劇用車から見るテレビドラマ③「西村京太郎トラベルミステリー17」

こんばんわ

今回はご紹介するのは東映版トラベルミステリー17作目「山陽・東海道殺人ルート」から。

東京駅に到着した寝台特急「さくら」の車内で男女の射殺体が発見される。女の遺体のそばにあった鞄からは大量の札束が発見され、その札束にはなんと識別用の蛍光液が塗られていることが発覚し、4年前の少女誘拐殺人事件が捜査線上に浮上する。十津川班は、遺体の男女はこの時の犯人グループの一味であり、両親いずれかの復讐を疑うが、両者には完璧なアリバイがあった…。

平成に入ったとはいえブルートレインがまだまだ幅を利かせていた時代。東京対九州の様々なブルートレインが登場し、その本数の多さが事件の鍵を握ります。後にこの回は50作記念でリメイクされ、その時は最後の東京対九州ブルートレインだった「富士・はやぶさ」が登場。

私が初めて見たドラマというのがこのリメイク版であり、そこから西村作品に引き込まれていく事になります。とはいえ、今見たら時代の変化からか色々と粗があるのがちょっと…。

それでは劇用車のご紹介。

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今は亡き品川運転所に臨場する覆面と既に到着している白パト。後ろの0系も懐かしい。

今回の覆面はC33ローレル前期型。日産を代表する高級セダンの一台です。一方で白パトは430HT。既にデビューから10年近く経っているベテランで、走行シーンこそありませんが見逃せないポイントです。余談ですが、リメイク版では臨場シーンはなんと小倉(恐らく)で撮られており、看板こそ田町でしたが813が写っていたのでバレバレでした(苦笑)

犯人が4年前の誘拐殺人事件に関わりがあると考えた十津川と亀井は、当時の担当刑事山内の元を訪ねる。山内は2人を出迎え、当時のことを思い出す。

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ここでこの家の自家用車として登場するのは「いつかはクラウン」でお馴染みのS120系クラウン

放映当時はすでにS130系にモデルチェンジされていましたが、130系に混じって度々その姿を見ることができました。

一方、山内刑事は独断で犯人を追跡。しかし途中で逃げられてしまい、取引失敗の原因を作ってしまう…。

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調べ上げに苦労した2台。

覆面車はトヨタS60系マークⅡセダン。ライト形状が2種類あった過度期の頃で、その後マークⅡはHTに移行したのでセダンメインではラストとなった車種です。一方で入れ替わりに出てきた犯人の車。これが残念ながら特定できておりません。また調べておきますが何かありましたコメント欄まで。

8/19追記、入れ替わりで出てきた犯人車はE80系カローラFXの3HB1600GTだそうです。

コメント頂きありがとうございました!

 

事件の捜査の末、誘拐事件の裏にスーパーチェーンの社長が浮上。その社長を覆面でつける。

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社長の車として登場するベンツW126。

恐らくですがコレ、以前出てきたのと同個体じゃないかなと思います。画質が悪いので個体差の見極めが厳しいのが難点ですが。

さてこのシーン、後ろで社長をつける覆面車がいたのですがここでは分かりにくいのであえて外しました。

その後アップで出てきたのがこちら。

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選定にかなり苦労しましたが、恐らくT12型オースターxiではないかと。

オースターは1977年に登場したバイオレットとスタンザの姉妹車で、スポーティー系な内装を売りにしていました。このT12型は失敗に終わった先代T11から1985年にフルモデルチェンジした車両で、海外輸出を考慮し、ヨーロッパの高性能セダンに匹敵する走行安定性を実現を目指し開発されました。結果、英国では売れたものの、日本市場では低調に終わり、このドラマが放映された1990年に生産が中止。オースターの名はここで途絶えました。このドラマは1月放映なので撮影時期は89年。つまり当時ギリギリ現行車だったんですね。

その後、山内は福岡での聞き込みの末、十津川に戦果を報告するがその前に心筋梗塞で倒れてしまう。

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亀井刑事が福岡へ飛び、彼の意思を継ぎ捜査を開始。遂に証拠を掴む。

そんな亀井刑事が福岡で捕まえたタクシー。こちらはS130ですね。本物の個人タクシーを借りたのでしょうか。


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最後の地に向かう前に十津川達が使用するレンタカー?が登場、

恐らくS130系クラウンだと思うんですがどうもイマイチ決め手にかけるんですよね(グリルとか)ただセドでもないのでよく分からないところ

この後エンディングは珍しく覆面車が走るバックを十津川亀井が歩くカットになっていますがあいにくテールのみで判別ができません。 

さて、今回登場した覆面車は次回作「オホーツク殺人ルート」やあのドラマシリーズにも登場しているのですが、それはまた次回。